薄毛の原因は脳と関係あるかもしれない.....

なんとか自毛で頑張りたい人が発毛・育毛について考察しているブログです。

実践編にうつる前に・・・

脳の温度を上昇させる原因としておもなものをあげると・・・

1.体温調節機能の低下

2.脳の酷使

3.放熱妨害

4.発熱促進

の4つです。これら4つの原因がどのように脳の温度上昇に影響しているのかその説明と対処法について説明していきたいと思います。

自分に当てはまる原因があればそれぞれの項目の対処法を生活に取り入れてみてください。全部をやる必要はなく、自分に合いそうだなとかこれはやったほうがいいなと思うのがあれば自由に自分なりにカスタマイズしてもらってもOKです

 

体にとっての髪の毛の役割とは

髪の毛の役割って考えたことありますか?

その役割をパッと答えられる人は少ないと思います。心臓や肺のようにわかりやすい機能がないため役割が見えにくいのです。

 

よくよく考えてみると


●頭部への衝撃をやわらげるクッション機能
●太陽の紫外線から頭部を保護


といったところがあがるのではないでしょうか。

 

しかし、脳は分厚い頭蓋骨に守られています。頭をたたいてみるとわかりますが、ちょっとした衝撃ではビクともしません。髪の毛というクッションがなくてもよさそうです。また髪の毛ではクッションとしては役不足に感じます。では、紫外線からの保護はどうでしょうか?黒い色には紫外線が吸収されづらいことが考えると役割としてはあるかもしれませんが、髪の毛の色は黒だけでなく金髪や白髪もあり、黒以外では吸収率は上がってしまいます。直射する太陽熱からの保護という帽子のような機能を考えても黒だとむしろ吸収し温めてしまいます。このように考えると上記にあげた髪の毛の機能はどうもしっくりときません。

そこで私は、そもそもの「毛」の役割について注目してみました。動物にも毛が生えています。そのそもそもの役割は「保温」です。寒さから身を守る役割があります。髪の毛の役割とはこの「保温」じゃないでしょうか?

この答えだと
「じゃあなぜ頭部にだけこんなに毛が生えているんだ?」
「体毛はここまでたくさんは生えてないぞ」
などという声があがりそうです。

それにはこう答えることができます。体には筋肉と脂肪がついています。筋肉は熱を生産することができ、脂肪は熱の放出を防ぎます。また人類は衣服を発明し、それを体毛の代わりに使用することができ、火の使用によっても体を温めることを知っています。これは人間の首から下の部分の話です。

一方、頭部は分厚い頭蓋骨はありますがその周囲を覆う脂肪・筋肉とも首から下の部分と比べてとても薄いです。これでは熱生産量も少なく、熱の放出を防ぐのも難しいでしょう。また目・耳・鼻・口などの器官があるために体を覆う衣服のようにすべてを覆いつくすことはできません。また頭部を体のように火に近づけて温めるのは危険です。これは説明しなくてもわかりますね。

また髪の毛の存在意義について語るには、遺伝子という視点からもみなくてはなりません。文明に支えられ生活しやすい現代社会の環境下にあっては「頭部保温のための髪の毛の役割」はさほど感じないかもしれません。しかし、私たち人類が現在のような文明生活を手にしたのは長い人類史からするとほんのちょっとの期間にしかありません。だいたいイギリスで産業革命が起きたのが18世紀後半で今から約160年前です。一方、最初の人類といわれるアウストラロピテクスが誕生したのがだいたい400万年前ということを考えれば、納得がいくでしょう。

つまり、遺伝子や人類の進化の過程から「頭髪の存在意義」を考える場合には人類史の割合からするとほんのわずかな期間にしかならない文明歴史に焦点を当てて考えるのは的外れになってしまいます。それでは人類史レベルの大きな視点で考えてみることにしましょう。

みなさんはちょっと意外に感じるかもしれませんが、私たちが生きているこの時代は氷河期といわれています。氷河期とは地球の気候が長きにわたり寒冷化する期間をいいます。その氷河期のなかでも氷期とよばれる比較的寒い時期と間氷期とよばれる比較的温暖な時期が存在し、それが交互におとずれます。その周期は数万年から十数万年単位です。私たちの生きている時代は氷河期の間氷期にあたります。現在の氷河期がはじまったのが約4000万年前ですから私たち人類はずっと寒い気候のなかで生きてきたということになるわけです。

寒い環境にいると人間はどうなるでしょうか?
雪山で遭難することをイメージしてみてください。人間は長時間寒い環境にさらされると眠くなってきます。よく映画の遭難シーンで「寝たら死ぬぞ!」と叫ぶシーンを見かけますよね。寒くなると脳の機能が低下し、体温が30度以下になると昏睡状態に陥り23~25度になると死に至ります。先ほど説明したように頭部には筋肉や脂肪が少なく熱生産・保温性が体幹に比べ低いのでより冷やされやすいといえます。そのため髪の毛によって保温する必要があったわけです。保温性の高さは髪を思い切り短く切ってみると体感できます。ずいぶん涼しくなります。また髪の毛は数日洗わないと脂っぽくなってきます。これも脂によって保温性を高めることにつながっています。

髪の毛に比べると体毛はずいぶん薄くなりました。これは火の使用や衣服の発明、熱を生産する筋肉量が影響していることをさきほど説明しましたが、体毛が退化した大きな理由がまだ残っています。それは人間の運動量です。最初の人類が誕生したのが約400万年前。そして農耕が始まったのが約1万年前(諸説ありますが)といわれています。それまでのほとんどの期間、人類は食料を得るために狩猟・採取をおこなっていました。狩りをするためには獲物を追うため長距離を移動しなくてはならず、場合によっては猛ダッシュする必要もあったでしょう。採取にしても果実を探し回るために長距離を歩き回ったと思われます。また快適な環境を求めて長距離を移動する必要もありました。このように生きていくために人類は現在よりもだいぶ動き回る必要がありました。

運動によって発生した熱は体温を上昇させます。脳は寒さにも弱いですが、暑さにはもっと弱いです。それは脳がタンパク質でできていることと関係します。卵を例にとって説明すると、卵は一度ゆでるとタンパク質が変性しゆで卵になります。これは生卵にはもどりません。あたりまえですよね。タンパク質は一度熱で変性してしまうと元には戻りません。これは脳も一緒です。脳だけでなく他の臓器にも言えることです。そのなかでも脳は高温に弱いといわれています。人間は40度以上の高体温がつづくと脳障害をおこすといわれています。激しい運動時には39~40度まで体温は上昇するので、これでは脳はたまったもんじゃありません。そこで人類は発汗機能の獲得と体毛の退化によって効率的に過剰な体温を放出する進化を遂げるのです。

ここまでの説明で、人間になぜ髪の毛が必要だったのか、また体毛はないのになぜ髪の毛だけが残ったのかということが理解していただけたかと思います

薄毛の真の原因

ここまでで、薄毛の原因を探るヒントとして挙がったのが

●髪の毛の役割を喪失させる影響因子が存在し、その影響で薄毛の遺伝子がオンになると考えられる
●髪の毛の役割とは、頭部の保温。脳を寒さから守ること

という2点でしたね。
以上のことを踏まえて私なりに考察した結果、薄毛の原因として導き出された答えは・・・・・

 

 

「薄毛は、脳の温度がさまざまな要因で上昇し、その脳温上昇から脳を守ために効率的に熱放散をしようと体のシステムが働いた結果である」

このことは脳をコンピューターに例えて説明するとよりわかりやすくなります。コンピューターのなかにはそのブレインとよばれるCPUというものが存在します。これが働くことでコンピューターの作業がすすみます。しかし、働くことでCPUには熱が発生します。熱が上昇しすぎるとCPUの機能は低下し、寿命は短くなります。そこでコンピューターにはファン(扇風機のようなもの)が取り付けられており、そのファンが風を送り熱をコンピューター外部に放散させることでCPUの温度の上昇を防いでいます。

薄毛になるメカニズムもこれとまったく似ています。脳は働くことでコンピューターと同じように熱を発生します。神経細胞を電気信号が走り情報を伝えているため(隣り合わせの神経細胞間は神経伝達物質が行き来して情報を伝えます)そこにはかならず電気抵抗が存在し、電気抵抗が存在するのであればそこに熱も存在するのです。考えすぎて発熱したことをあらわす「知恵熱」という言葉もありますね。脳で発生した熱を放散させるシステムを我々人類は体温調節機能として獲得しています。たとえば、発汗などです。しかし現代の文明的な生活が快適な環境を人間に提供した結果、人間が本来もつ機能が低下しています。体温調節機能もその1つです。それを裏付けるように熱中症の死亡件数も年々増加傾向にあります(ヒートアイランド現象や地球温暖化の影響も考えられますがここでは1例としてとりあげています)。その一方で情報化社会とよばれる現代に生きる我々は膨大な量の情報に触れ、またそれを処理することで脳を酷使しています。

そうなると脳の運動量(発熱量)に対して体温調節機能が見合わないという問題が起こってきます。その不足分の体温調節機能を補うために保温機能をもった髪の毛がむしろ邪魔になり抜け落ち、より頭部が熱放散しやすい形に体が適応したのです。

先ほども言いましたが、脳は暑さにはめっぽう弱いです。人間の生命の根幹を支える脳が機能しなくなれば人体にとっては一大事です。「生命の危機」は人体にとっては遺伝子をオンにする大きな理由になります。

薄毛の原因をこの理由によって説明した場合、男性の薄毛の原因も説明できますが同時に近年増加してきた女性の薄毛の原因についても説明ができます。近年女性の社会進出も活発になり仕事をバリバリとこなすキャリアウーマンが増加しています。昔は女性の社会進出は今ほど盛んではありませんでした。結果、女性にもたくさんの仕事が与えられたことにより脳を酷使する機会が増えることになりました。このことが近年の女性の薄毛の増加に関連していると考えています。

またこの頭部の温度上昇によって5アルファリダクターゼ(酵素)の活性化も説明ができます。酵素は温度の上昇とともに活性化します。風邪をひいて発熱したときに代謝が上がるのも体温上昇によって酵素が活性化するからです。しかし酵素は50度以上の高温になると活性を失い働くなります。酵素がタンパク質なので熱変性してしまうためです。酵素が活性化する温度は酵素の種類によっても多少の差異はありますがだいたい36.5~40度くらいだといわれています。男性ホルモンをより強力な作用をもつジヒドロテストステロンに変化させるこの酵素も頭部の温度上昇につれて活性化していると考えられます。

では、つぎに脳の温度を上昇させる原因にはどんなものがあるかを見ていきましょう。

そもそもハゲるってどゆこと?

薄毛(男性型脱毛症:AGA)の原因として挙げられているのは

①男性ホルモン受容体の感受性が高い

②5アルファリダクターゼの活性度が高い

です。「なんのこっちゃ?」と思われる方もいると思うので説明します。

 

まず①男性ホルモン受容体の感受性についてです。ホルモンというのは鍵のようなもので鍵穴に差し込まれないと効果を発揮しません。その鍵穴は受容体(レセプター)と呼ばれ、受容体は細胞に存在します。その受容体の感受性というのは、いわば鍵穴へのはまりやすさのようなものです。薄毛の方の場合、ハゲていない人と比べ、毛根細胞にある男性ホルモン受容体が男性ホルモンと結合しやすくなっています。そのためホルモンと受容体が簡単に結合し、脱毛作用を発揮します。

また男性ホルモンは女性の体内でも合成されています。私は近年増加してきた女性の薄毛にも男性ホルモンが影響しているのではないかと考えています。

そして②5アルファリダクターゼの活性度について。5アルファリダクターゼとは、男性ホルモンを変化させより強力な作用をもつ男性ホルモンにする酵素のことです。頭皮の細胞内にあるこの酵素が活発なために男性ホルモンがより強力に変化し、それにともない脱毛作用もより強力に働くことになります。

以上に挙げた、①と②の要因が遺伝されることによって薄毛が引き起こされるといわれています。

 

図:細胞レベルでの脱毛のメカニズム

 

ここまで説明されると、

ハゲてしまうのは遺伝のせい。遺伝子は変えられないからハゲることからは逃れられないと思ってしまいます。しかしそうではないのです。

そもそも髪の毛は抜け落ちてなくなってしまってもいいほど人間にとって必要のないものなのでしょうか?髪の毛は人間にとって意味のないものなんでしょうか?

答えは「NO」です。

もし、髪の毛が人間にとって何の意味も持たないものであれば生まれたときから存在しないはずです。生まれたばかりの姿である赤ちゃんを見てみると、大人ほどしっかりはしてないものの髪の毛が生えているのを確認できます。

ということは、髪の毛も人間にとって何らかの必要性があるから存在しているのだと考えられるのです。薄毛の人も子供のころからハゲている人はいません(薄毛の症状が出現する病気や何らかの先天性疾患等は除く)。人間の体にそなわっているものはすべて何らかの役割を果たしています。髪の毛も例外ではありません。

最近は遺伝子の研究も進んでおり、遺伝子が「オン/オフ」を切り替えられることもわかっています。そのスイッチの切り替えに人間の生活や周囲の環境も影響を与えるといわれています。たとえば、カロリー制限をしたサルとカロリーオーバーさせたサルとでは制限を行ったサルの方が長生きし若々しくなることがわかっており、カロリー制限を行うことで長寿遺伝子のスイッチがオンになることがわかっています。

以上のことを頭の中に入れたうえで私は、

「薄毛とは遺伝子が突発的に目覚めて起こる偶発的なものではなく、薄毛に関する遺伝子をオンにする何らかの影響因子が存在するために起こっているのであり、その影響因子とは体にとって髪の毛の役割を喪失させるものである」

と考えました。

その影響因子を取り除けば、薄毛が改善するわけです。それでは、その影響因子とは何なのでしょうか?

それを解明するカギは「体にとっての髪の毛の役割」にあります。

はじめに・・・薄毛の原因は脳と関係あるかも?

はじめに・・・

体に起こるすべての現象にはたまたま起きてしまったものはなく、体にとって何らかの意味があります。

体に何らかの症状が現れた場合に、上のことを頭にいれてないとその場しのぎの対処となり、長期的にみると体にとって間違った対処をしてしまうこともあります。

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